■ 2022年10月17日 の記録

再び、嫌な予感しかしないアイツからの
電話があった。

浩太「すみません、あのぉ
　　　また電気を止められたので・・」

私「あのさ、なんでそんな金が無いわけ？」

浩太「取引先から入金してもらえなくて。
　　　来月に入金あるので・・」

私「ホントなの？大丈夫なの？その会社？」

浩太「大丈夫。お願いします・・」

そういえば前に（第１話）「カード事故」って
言ってたっけ。

口座に金が無いことを「引き落とし失敗
（自分のせいでない）」としか言えないヤツが
「カード事故」と吐くということは
まぁ
キャッシングしまくって
利子すら払うことができず
督促状届きまくりってところではと・・・ 
想像に難くない。

う～ん・・・クソだな・・・

と、またやっとコレが自分の実弟であると
いうことを思い出す。

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さらには「取引先から入金してもらえなくて」。

あたかも先方に非があるような言いぐさ。
たぶんこれもウソなんだろう。

浩太「月末に入金があったら
　　　必ず返しますから・・」

出ました「あったら」。

タラレバ使いの達人。

さんざん罵声 ≒ 叱咤激励 を浴びせたあと
渋々電気代（1万円：生活費込）だけ入金した。

本当に・・・何やってんだろ・・・

父も借金王（2億円プレーヤー）だったけれど
その父に「地に足がついていない」と
言われていた浩太。

何かひとつくらい長所があるだろうと
思い返してみる。

・LINEアカウントを持たない超越者

・電話しても100% 出ない 鉄壁のブロッカー

・メールしてもシカト（見ていないフリ名人）

・イカした薄めのスポーティーな丸刈りに

　今人気のぽっちゃり体型

・都合の悪いことだけ綺麗サッパリ

　忘れることができる

・バレバレの言い訳がキュートで

　鈍足なのに逃げ足は早い

・会話の中に必ずタラとレバを

　トッピングする名シェフ

・イケてはないけどまだ51歳

　自分は若いつもりでいる

・サービス精神を持たないスッキリした性格で

　財布の中身もスッキリしている

・言われても、催促されても行動しない

　その姿は動かざること山の如し

・何かするフリをするけれど

　実は何もしない名うての詐欺師

・何も無さそうな感じを漂わせているけど

　やっぱり何も無い圧倒的透明感

すごい。
いいところいっぱい出た。。

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母よ、もっとアイツの良いところを教えて

私「アイツのいいところってどんなとこ？」
喜子「うーーん・・・・・・
・・・・・・・・・・・優しいよ」

随分と苦労したようだが大丈夫か？

さんざん考えた上の
ギリ絞り出した汎用ほめ単語「優しいよ」。
危なかったな、母よ。
自分の息子に「いいところは無い」と
認めるところだったな。

私「アイツってちゃんと人と話せるの？」

喜子「何言っての？普通でしょ」

私「笑顔や冗談交えて社交的に
　　話せるのかなーと思って」

喜子「そんなの普通にできるじゃない」

私「いや、アイツと話してるとできない
　　ような気がしてさ」

喜子「前におじさんと普通に話してたよ」

母よ、そういうことじゃなくて・・・

たぶんそれって
おじさんから聞かれたことを
答えていただけでは？
ただの身内インタビューなのでは？

自発的に話を進めて、相手に気遣いしながら
場を盛り上げたり、もてなすような動きを
するのが普通の社会人たるもの。

母に聞いてみて、心配がマシマシになった。

どんなことがあっても、かわいい子を信じる道。

母よ、イヤほんとやめて。

それって破滅の道。

話せるといえば話せるけど。
まぁそうだけど。

ちがうだろな、アイツのことだから。

腹を割って話したら
何か出てくるかもしれないしな。

本当の良いところを探してみようと
クズに電話してみた。

いつもと同じあのアナウンスが流れる。

「ただいま、運転中です。

　しばらくたってからおかけ直しください。」

結論

『長・所・皆・無』

なんか、カッコイイ四字熟語ができた。

北斗の拳の「無想転生」みたいな。

おまえはもう詰んでいる。

いや、まてまて
それではたぶん小学1年までは
なんとかかわいかったアイツが不憫。

1カ月かけて長所を探してみた結果

アイツの長所　＝

『とりあえず生きている』

という結論に達した。

しかし
それもやがて音を立てて崩れ去るのである。

（クズへの貸付金：10,000円）

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• ＜第１話＞
  クズ発覚の日
• ＜第３話＞
  姑息の神よ